メインコンセプトは「ZEH+水」です。
「エネルギー」に対する提案は、温熱環境的にも有効な入れ子構造の空間構成をもとに、これまで立命館大学が研究を行ってきた断熱工法や断熱建具、信楽焼タイルを用いた蒸散ルーバーなどの省エネ技術、さらに太陽光発電や燃料電池、蓄電池、太陽熱集熱装置による、熱と電気の循環を図り、ZEHをつくりあげます。
そこに、「+水」として、水の徹底的な再利用が可能な技術を導入し、「水の垂直カスケード利用」という、住宅内での水使用のあり方を根底から見直します、そして水使用量の徹底的な削減を行います。「ライフ」に対する提案は、入れ子構造のプランが、世代や家族構成、ライフスタイルの変化に対応し、プランニングを様々な形に変化でき、一つの家で住み継いでいくことのできるプランニングを提案します。住み継ぎ方のバリエーションなどは学内でコンペを実施するなどして広く可能性を追及しました。
「アジア」に対する提案は、ZEHに「+水」が加わることで、オフグリッド(インフラ未整備のエリア)への展開が可能ということです。導入する雨水利用や水の浄化システムは自立した水インフラとも考えられます。エネルギーと水の両面において自立した私たちの住宅は、東南アジアに広がるオフグリッド地域への展開を見据えたものとなっています。