宮古市重茂において仮説住居に住むことを余儀なくされた人のための集会所である。被災した大工と恊働で学生30名によりセルフビルドでつくられた。誰でも利用できる交流の場として「ODENSE(おでんせ)」と名付けた。岩手の言葉で「いらっしゃい」である。
建築は、切頂二十面体(サッカーボール)を半分に切ったドーム(直径10.0m、ライズ6.5m)で、六角形の構造パネルと五角形の開口部からなる。施工の簡便性、ローコストが至上命題で、構造パネルは安価で手に入る8フィート材を使用するため、リブが短くなるよう風車型に組んだ。直角に取り合わない箇所は強度を検証し、角度が自由なドア蝶番を使用した。開口部はガラスでなく軽量で安価なフィルムである。