ふたこぶハウス_内観  住民がひとつのまちに永く定着し、若者から高齢者まで一緒に暮らすまちづくりが必要とされている。そこで、地価の安い郊外には、ローコストながらも自由度が高く、永く住まうことのできる住宅を開発することが大切であると考えた。

 この住宅は、「ふたこぶ」と呼ぶ4つ折りにした屋根により、空間を緩やかに仕切り、空間の使い方を可変にしたことにその特徴がある。間仕切りを変えずとも、住まい方で1LDK、2LDK、3LDK、4LDKにも使うことができる。この「1~4LDKプラン」により、時間と共に変化する家族構成やライフスタイルに柔軟に対応する住宅のあり方を提案した。

 「ふたこぶ」の屋根は、両側の勾配により、建物をどの向きでも敷地境界ぎりぎりに建てることを可能にする。これにより、郊外に多い間口の広い敷地における配置の自由度を高め、高い汎用性を持たせた。