釜山の観光名所の近くに建つテナントビルの計画である。敷地は、小さな通りに面し、平らな場所はあまりない、ほとんどが急な斜面地で、海を望むことができる。建築家冥利に尽きる、挑戦しがいのある、小さいけど豊かな特性をもつ場所である。

急斜面でも実現できる合理的な構法を考えつつ、敷地特性を利用して豊かな空間体験をさせる装置としての建築の在り方を追求した。敷地が小さいので、建築の構成は断面図にそのまま表れてくる。斜面地のレベルに注意深く気を配りながら、斜面も庭として活用する方法を探りつつ、断面上でプログラムの構成を操作するスタディを行った。

建築を橋や地形に見立てたり、タワーにしてみたりと、この場所に適した佇まいを探しながら、プログラムの構成と共に建築ボリュームの変形を繰り返し、いくつかのタイプに行きついた。